ストレスプロファイルについての研究

高度に複雑化するストレス社会の中で、医療はもとより、心理臨床や産業保健など様々な分野で、ストレスと健康の関係解明の重要性が増している。ストレスによる心身の反応については、これまでも種々の側面から検討されてきました。

ストレス反応が生じても、人間の身体には回復する機能があり、アロスタシス(動的なホメオスタシス)とも呼ばれています。そこで、ストレスと身体機能の関係をみるには、関係性の有無や程度だけでなく、回復プロセスも含めたストレスによる変化のパターンが鍵となります。慢性的ストレスや回復機能の低下などによって、本来の回復ができないとストレス関連疾患発症に至ってしまうため、これを防ぐことが重要です。

それを踏まえて、本研究では下記の検討を行っています。
①ストレス関連疾患等における多軸的な生理ストレス反応-回復の特徴を、心理評価などと併せて検討する。
②それらのストレス反応から、種々のデータ解析手法により、臨床的に意味のあるストレス反応-回復パターンを抽出する。
③それらのパターンからストレス反応の心理・疾患モデルを構築し、新たな対象にそのモデルを適用してモデルの妥当性の検証や、疾患リスクの予測などの臨床応用を検討する。

このようなストレス反応モデルは、ストレス研究から医療、心理、産業など諸領域での応用が想定され、基盤的知見となることが期待されます。

これまでのストレス関連疾患におけるストレスプロファイルの結果から、疾患群のストレス反応は、健常群と比べて逸脱したいくつかの特徴的なパターンが存在することが分かってきました。これは、ストレス社会における人間の身体に何らかの歪みが生じている警鐘とも考えられます。 人間が本来の心身の健康を取り戻すにはどうしたらよいか、我々は、その手掛かりを心身医学の視点から探っています。

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